システム開発で当初の予定通り順調に開発が進捗し、納期内に作業がすべて終わり、ほとんど残業もなく、引き渡し後も問題なく稼働するというケースはほとんどまれです。
多くのシステム開発で当初の納期を守れなかったり、途中人員投入で予算オーバーに成ったりするケースが多く発生しています。
仮に納期内に作業が終わったとしても、開発終盤ではほとんど徹夜続きとなり、ひどい場合には過労で倒れる人が出るなどということもあります。
納期内で終われればまだ良い方で、かなりの割合で納期を延長してもらうケースも発生します。
納期を延長しても、ひどい場合には状況回復が困難なため、開発途中でシステム開発を中断するケースも発生する場合もあります。
とりあえず開発が終わっても、いざ本番となると予想外のトラブルが発生し、四苦八苦するなどということもあります。
このようなことがなぜ起きるのでしょうか?
原因は基本的に以下の3点に絞られます。
1.システムの要求仕様決定時、問題点の洗い出しが不十分。
2.経験不足から工数の見積り正しく出来ない。
3.スタッフの能力不足。
実際には、上記の問題点が複合的にからみあって、問題をさらに複雑にする場合もあります。
ほとんどの場合、企業内の事案のため公になることはありませんが、みずほ銀行のシステムトラブルのように一般市民に重大な影響がある事案については、新聞、テレビで報道され当該会社にとっては全く不名誉な事態に発展する場合もあります。
多くのシステムトラブルは上記の3点をキチンとクリアできていれば、解決できるはずですが、何らかの要因で難しい場合もあります。
次回からそれぞれの問題点について細かく検討していきたいと思います。